固定資産税を共有者が払わない場合はどうする?対処法をご紹介

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固定資産税を共有者が払わない場合はどうする?対処法をご紹介

固定資産税を共有者が払わない場合はどうする?対処法をご紹介

2022/05/17

共有不動産の場合、固定資産税を共有者が支払わないというトラブルが発生することがあります。
そのような場合は、どのようにして解決したら良いのでしょうか。
解決策をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

□共有不動産の固定資産税は誰が支払う?

共有不動産とは、1つの不動産を複数の人間が共有している状態のことを指します。
そんな状態の不動産であっても、固定資産税は発生します。
それでは、何人かで所有している不動産の固定資産税は誰が払うのでしょうか。

共有不動産の固定資産税は共有者が全員で負担する必要があります。
より正確にいうと、固定資産税の租税債務は共有者全員の連帯債務となります。

連帯債務とは、債務者となる人が全員、全額返済する義務を等しく持っていることを指します。
よって、自分の持分に相当する固定資産税を支払っていたとしても、他の共有者が固定資産税を負担していなかった場合には、立替払いをする必要があるのです。
つまり、固定資産税の納税をする義務のある人は、共有者全員なのです。

例えば、共有者の間で「Aさんが全て支払う」や、「Bさんは3分の1だけ払えば良い」などと決めていたとしても、公には効力を持ちません。
共有者同士ではそのように取り決めることは可能ですが、行政には通じないので注意してください。

ただ、一般的に共有不動産の固定資産税は代表者1名が立て替えて支払うことが多いです。
市区町村は、新しく共有不動産が登記された時に、固定資産税の代表者を知らせてほしい旨を記載した通知書を届けます。
この代表者とは、市区町村が行う固定資産税に対する対応全般を行う人のことです。
対応には、市区町村からの質問に答えたり、調査に関する電話に対応したりすることを含みます。

それだけでなく、実際に納付する人でもあります。
固定資産税の納付書は代表者の住所に送付されるでしょう。

代表者はもちろん、後から共有者へ税金を請求できます。
万が一、立て替えた分の取り立てに関して共有者とトラブルになってしまった場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
その時は不動産問題に詳しい弁護士を選ばれると良いです。

また、代表者として人を選ぶ時の基準は、その不動産に実際住んでいる人が良いです。
対応もしやすいですし、実際に住んでいるため代表者として相応しいでしょう。
特別な理由がない限り、実際に共有不動産に住んでいる人にすることをお勧めします。

それでは、共有名義人が固定資産税を滞納したらどうなるのでしょうか。
代表者ではない人が、負担するはずの固定資産税を代表者に払わなかったとしても、市区町村は代表者に請求をします。
そのため、代表者が立て替えて支払わないといけなくなるでしょう。

□共有者が払わなかった時の解決方法とは?

続いては、共有者が固定資産税を払わなかった時の解決方法をご紹介します。
解決方法としては、3つ挙げられます。

1つ目は、求償権を行使して回収する方法です。
共有者に請求をしているのにも関わらず、支払いに応じない場合は求償権を行使して回収できます。
求償権とは、他者の債務を代理で支払った者が、その他者に対して肩代わりした分を返還請求できる権利のことを指します。
この権利を使っても支払わなかった場合は、財産を差し押さえて回収したり、立て替えた時から1年待って強制的に持分を買い取ったりできます。

注意していただきたいのが、求償権にも時効があることです。
この時効は10年です。
何もせずに10年が経過してしまうと、求償権は消滅してしまいますので、注意してください。

2つ目は、共有者が死亡した場合は相続人に滞納分を請求する方法です。
共有者であった人が滞納したまま亡くなった場合は、持分と滞納した固定資産税は相続人に引き継がれます。
そのため、相続人に請求を行うことで回収ができるでしょう。

3つ目は、共有者と連絡がつかない場合に不在者財産管理人を申し立てる方法です。
共有者がどこかへ行ってしまって音信不通になった場合は、滞納されている分の請求ができないですよね。
そのようなケースでは、登記事項証明書を法務局で取得することで共有者の住所を知れます。

登記事項証明書と現在の所在地が異なっていたとしても、その情報で住民票や戸籍を遡れば現在の所在地を調査できるでしょう。
調査しても、居場所が分からず連絡が取れないという場合は、不在者財産管理人の選定を申し立てます。
この不在者財産管理人とは、行方が分からない人の財産を管理する人のことを指します。
つまり、この人に弁済を求められるのです。

□まとめ

この記事では、共有不動産の共有者が固定資産税を払わなかった時のことについて解説しました。
また、そのような場合に解決策となる方法もご紹介しました。
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