今日の大津市は雪でした。お家をお探しの方はアールエスティ住宅流通へ。
2022/01/21
雪が降る様子を「しんしん」と表現した最初の人は誰なのでしょう。
とてもぴったりな言葉だと、灰色の空からしずかに降ってくる真っ白な雪を見るたびに、感心します。
雪国に住む方は「そんな生易しいものじゃない!」とおっしゃるかもしれません。
しかし本州の真ん中あたりで生きてきた私にとって、雪はたいてい一晩だけ「しんしんと」降り、
翌朝には白く輝いて世界を美しく見せてくれる、特別なお天気です。
毎年秋が去り、北風が吹くころになると、朝お布団から出るのが億劫になります。
このままぬくぬく寝ていたい。
こんなに寒いのに、カレンダー通りに外へ働きに行くだなんて、人間社会はどうかしてるよ。
クマやリスはいいな。冬じゅう寝て過ごせるなんて羨ましい。目覚めた春もひときわ輝いて見えるだろうな。
ああ、私も冬眠したい・・・。
そんな気持ちに何とか折合いをつけ、名残惜しいお布団にしばし別れを告げて家を出る、冬の初めの日々でした。
しかし、次第に寒さも厳しくなり、大寒から一夜明けた今日。
大津は雪で、最低気温0℃、最高気温3℃の、とても寒い日です。
ここまで寒くなると、クマやリスへの安易な憧れは、一転して、憐れみと畏敬に変わります(彼らは今ごろ無事に過ごしているだろうか)。
家に小さな蜘蛛がいるのを見つけたのですが、いつもならすぐにお引き取り願うところ、
雪の中放り出すのは気の毒で、「寒いから、今日だけだよ」という約束で滞在許可を出しました。
あたたかいお風呂に入り、暖房を効かせた部屋から「あー雪降ってるな」とのんきに外を眺められる人間に生まれたありがたみをひしひしと感じます。
そして、私が暖房を使いお湯を使い、快適に安心して暮らせるのは、寒い日にもちゃんと自分の役割を果たして、社会を支えている人たちのおかげなのだと気付きます。
~風が吹いたら遅刻して雨が降ったらお休みで~のハメハメハ王国を夢見ていた、子どものころの自分に、
「どんな天気でもみんながきちんとして、いつも通り暮らせる社会も良いものだよ」と言いたい。
コロナ禍や、コロナ以外のことで、「いつも通り」の暮らしができない多くの方々にも、
どうかあたたかく眠れる場所がありますように。
心からそう祈る、雪の日でした。