借地権を相続した場合の名義変更の手続きを解説します

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借地権を相続した場合の名義変更の手続きを解説します

借地権を相続した場合の名義変更の手続きを解説します

2022/12/31

借地権を相続した場合、どのように名義変更の手続きを進めたらいいか分からない、という声がよくあがります。
そもそも、借地権は相続できるのでしょうか。
そこで今回は、借地権の相続についてと名義変更の手続き方法をご紹介します。
借地権の相続でお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。

□借地権は相続できるの?

借地権とは、土地を借りる権利のことを指します。
普通借地権と、定期借地権に分けられます。

*普通借地権

一般的に借地権と言われるものはこの普通借地権のことです。
普通借地権とは、契約期限は決まっていますが、借主が期限の更新や延長を求めることが可能となります。
断られた場合、地主からその土地を買い取ることができますので、長く住み続けられます。

*定期借地権

定期借地権は、契約期間が50年以上となりますが、期限の更新や延長を求めることはできませんし、買い取ることもできません。
契約終了後には更地にして、地主に返す必要があります。

これらの借地権がありますが、借地権も相続の対象となります。
借地権は被相続人の財産であり、相続が発生した場合、相続人に継承されます。
そのため、地主に許可を貰う必要もありませんし、承諾料を支払う必要もありません。
賃借料、賃借期間といった契約内容も、そのまま継承されます。

ただし、被相続人から相続人以外の第三者に移転する場合は、地主の許可を得て、承諾料と契約の変更をする必要があります。

□名義変更の手続き方法と注意点

*名義変更の手続き方法

では、借地権を相続した場合の名義変更の手続き方法をご紹介します。

まず、地主への連絡です。
不動産全部事項証明書を取得し、対象となる不動産を確認してみましょう。
そして、地主に相続が発生したことと誰が相続するかを連絡します。
今後の賃借料の請求先を明確にしておくことで、スムーズな契約に繋げられます。

相続人が複数人いらっしゃる場合は、その不動産の借地権を誰が相続するのかを決めて、遺産分割協議書を作成しておきましょう。
ただし、遺言書で借地権の相続人が決まっている場合は作成する必要はありません。

書類が全て揃ったら、法務局にて名義変更の申請をしましょう。
通常は、借地上の建物の名義変更をして借地権を相続によって取得したことを地主に連絡しておくだけで良いです。

この手続きに必要となる書類は、以下です。
・遺産分割協議書
・被相続人の出生から死亡に至るまでの連続した戸籍謄本
・被相続人の住民票の除票
・相続人全員の印鑑証明書
・相続人全員の戸籍謄本
・建物の相続人の住民票
・固定資産税評価証明書
など

必要な費用は、以下です。
・登録免許税(固定資産税評価額 × 0.4%)
・戸籍謄本などの取得費用
・代行依頼した場合:司法書士費用5〜10万円程度

借地権は登記が可能で、借地上の建物を登記することで、第三者にその権利を主張できます。
ただし、借地に借地権の登記があることは稀です。
土地に借地権が登記されていない場合は、わざわざ登記する必要はありません。
被相続人から相続人名義に変更するだけで問題ありません。

しかし、借地権が登記されている場合、建物と同様に借地権の名義変更を行う必要があります。

この手続きに必要となる書類は、以下です。
・遺産分割協議書
・被相続人の出生から死亡に至るまでの連続した戸籍謄本
・被相続人の住民票の除票
・相続人全員の印鑑証明書
・相続人全員の戸籍謄本
・借地権の相続人の住民票
・固定資産税評価証明書

必要な費用は、以下です。
・登録免許税(固定資産税評価額 × 0.4%)
・戸籍謄本などの取得費用
・代行依頼した場合:司法書士費用5〜10万円程度

以上が、借地権を相続した場合の名義変更の手続き方法でした。

*地主とのやりとりにおける注意点

借地権を相続する時に重要となるのが、地主とのやりとりです。
そのため、地主とのやりとりの注意点も併せて解説します。

1つ目は、承諾の必要の有無を把握することです。
法定相続人への相続の場合、地主の承諾や土地の賃貸借契約書の名義変更は必要ありません。
地主に対して借地権を取得したことを通知するだけで問題ありません。

承諾が必要なのは、法定相続人以外の人への遺贈の場合です。
譲渡承諾料も必要で、相場は借地権価格の10%ほどですが、借地の事情は様々です。
そのため、その事情を考慮して最終的に決定されます。

3つ目は、売却する場合です。
相続した借地権を売却することも可能ですが、売却するには地主の承諾が必要となります。
承諾を得ずに売却してしまうと契約違反となり、契約を解除されてしまう恐れがあります。
そのため、売却する場合は必ず承諾を得ることを覚えておきましょう。
なお、承諾料を支払う必要があります。

□まとめ

今回は、借地権の相続についてと名義変更の手続き方法をご紹介しました。
借地権の相続は可能ですが、地主の承諾が必要かどうかはしっかりと確認しておきましょう。
何はご質問や疑問点等がございましたら、お気軽に当社までご連絡ください。

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