相続した土地を現金化する分け方についてご紹介します
2022/12/01
「遺産分割の方法にはどのような方法があるのだろう」
「相続した土地を現金化する分け方を詳しく知りたいな」
このようにお悩みの方も多くいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、遺産分割の種類についてと、相続した土地を現金化する分け方である換価分割についてご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
□遺産分割の種類について
遺産分割には4種類あります。
・現物分割
・代償分割
・換価分割
・共有分割
1つずつ見ていきましょう。
*現物分割
現物分割とは、遺産をそのままの形で分割する方法を指します。
遺産をそのままの形で受け継げますし、手間もかからない点がメリットです。
ただし、土地や不動産といった財産は、公平に分割することが難しいです。
また、1人が相続してしまうと他の相続人の取得分が少なくなってしまうという恐れもあります。
トラブルにならないように十分に話し合うようにしましょう。
*代償分割
代償分割とは、ある遺産を特定の相続人が相続する代わりに、他の相続人に現金等を代償として渡す方法を指します。
公平に分けられるという点と、遺産をそのままの形で相続できるという点がメリットです。
ただし、代償として渡しますので、代償として渡せる資産を準備できることが前提となります。
代償として渡せる資産がない場合、この代償分割は選択できません。
また、遺産に土地が含まれている場合、土地の評価額が争いとなることもあります。
*換価分割
換価分割とは、遺産を売却して得られた現金を相続人で分ける方法を指します。
土地を売却して現金化し、それを分けるイメージです。
現金にすることで、相続人間で平等に分けることが可能となります。
代償分割と異なり、代償として資産を渡す必要がないことや土地の評価額に関して争いをすることも避けられます。
ただし、大切な遺産を現物として残せなかったり、売却できなかったりする可能性があります。
*共有分割
共有分割とは、遺産を複数の相続人の共有名義にして相続する方法を指します。
遺産に土地がある場合、その土地を複数の相続人で共有できるイメージです。
換価分割のように売却する手間や時間がかからず、代償分割のように資産を準備する必要もなく平等に相続できます。
ただし、共有状態にしてしまうと、後々売却や建築をする時に共有者全員の同意が必要となることを覚えておいてくださいね。
一人でも反対する人がいらっしゃると、手続きが進みません。
以上が遺産分割の方法でした。
□換価分割について
相続した土地を現金化して分けられる方法は、換価分割です。
前章でも解説しましたが、その換価分割について、さらに詳しく解説します。
換価分割のメリットは、以下です。
・売却代金を相続人同士で分けるため分かりやすい
・不動産を現金化できるため、相続税の納税資金対策として有効
換価分割をする際の注意点は、以下の通りです。
・不動産を売却することで譲渡所得税が課せられる
・売却の時に不動産業者に支払う仲介手数料が生じる
・想定額よりも安い金額での売却となる可能性がある
譲渡所得税は、亡くなった方がその不動産を取得した日からの所有期間によって税率は異なります。
その所有期間が5年を超えるのであればおよそ20パーセント、5年以下の場合はおよそ39パーセントです。
このように税率は所有期間によって異なりますので、所有期間を確認してみてくださいね。
また、亡くなられた方と同居していた相続人がいる場合、所有期間の長短に関わらずその相続人は3000万円までは課せられません。
なお、この換価分割を選択する場合、遺産分割協議書に、売却して代金を分け合うことをしっかりと記載するようにしましょう。
売却の前提として、必ず亡くなられた方から相続人への名義変更が必要となります。
相続登記では、売却代金の分け方に応じた持ち分で、相続人全員の共有名義にする必要があります。
その一方で、後々の売却する時の手間を省くために、相続人代表者の単独の名義にすることもあります。
この場合、売却が終わったら相続人の代表から他の相続人に売却代金を分けることとなりますが、これが贈与とみなされてしまうと贈与税が課せられてしまう恐れがあります。
相続人代表の単独名義にし、かつ贈与とみなされないようにするためには、遺産分割協議書を作成する必要があります。
実際に遺産分割協議書を作成する場合は、各々の状況に応じて異なりますので、慎重に作成しなければなりません。
場合によっては、遺産分割協議書を作成する前に、相続登記を管轄する法務局や税務署に相談することも必要ですので、検討してみてくださいね。
□まとめ
今回は、遺産分割の方法についてと、相続した土地を現金化する分け方である換価分割についてご紹介しました。
遺産分割には、現物分割、代償分割、換価分割、共有分割があります。
早く現金化したい場合は、買取という選択肢がおすすめです。
何かご質問や疑問点等がございましたらお気軽に当社までご連絡ください。