相続した家を売る際にかかる税金について解説します
2022/07/31
「相続した家を売却したいけれど、どのような税金がかかるのかな」
「売却の時にかかる税金をできるだけ抑えたいな」
このようにお考えの方も多くいらっしゃると思います。
そこで今回は、相続した家を売る時にかかる税金についてと相続した家を売る時に利用できる特別控除についてご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
□相続した家を売る時にかかる税金とは?
相続した家を売る時には、どのような税金がかかるのでしょうか。
ここでは、家を売る時にかかる税金についてご紹介します。
1つ目は、登録免許税です。
売却する前の準備として名義変更をする時にかかる税金です。
不動産は、不動産の名義が亡くなられた方のままでは売却できません。
そのため、まずは誰が不動産を相続するのかを決め、相続登記をする必要があります。
不動産の相続登記は、法務局で行います。
ご自身でも行えますが、相続登記には、亡くなられた方の出生から死亡までの必要書類を揃える必要があり、手間と時間がかかってしまうので、専門家に依頼すると良いでしょう。
なお、登録免許税は、固定資産税評価額×0.4パーセントで算出できます。
2つ目は、相続税です。
財産の所有者が亡くなられた際、その方の財産を誰かが取得しますが、この時に相続税がかかります。
相続税の申告は、相続が発生した翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。
なお、相続税には「基礎控除額」という非課税の枠があります。
この基礎控除額を基に、申告と納税の必要性を判断します。
相続税は、相続財産―基礎控除額で算出できます。
3つ目は、譲渡所得税と住民税です。
相続した不動産を売るために、名義変更と相続税の申告・納税が必要です。
その売却によって利益が出た時、その利益が譲渡所得となり、譲渡所得税・住民税が課せられます。
なお、譲渡所得税・住民税は、譲渡価額―必要経費(取得費+譲渡費用)で算出できます。
取得費は、資産の購入代金や購入時の仲介手数料や登記費用などの合計額を指します。
譲渡費用は、仲介手数料や測量費など、売却のために支払った費用の合計額を指します。
4つ目は、印紙税です。
不動産売買契約書を作成した時に課せられる税金のことです。
契約書に記載された契約金額に応じて税額が増えていくという仕組みです。
印紙税は、納税手続きするものではなく、印紙を購入して契約書に貼り、消印することで納税します。
売主と買主で2部作成した場合は、契約書1部ごとに印紙税が課せられます。
以上が、家を売る時にかかる税金についてでした。
どのような税金がかかるかを把握する機会になりましたら幸いです。
□相続した家を売る時に利用できる特別控除とは?
ここまでは、相続した不動産を売却する時にかかる税金についてご紹介しました。
しかし、できるだけ税金を抑えたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここからは相続した家を売る時に利用できる特別控除についてご紹介します。
まず、取得費加算の特例です。
支払った相続税額のうち、譲渡所得の計算で一定の金額を取得費として必要経費に加算できるという特例です。
3年10ヶ月の間に売却した場合に適用できます。
次に、自己居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除です。
個人が居住用財産を売却して一定の要件を満たす場合、譲渡所得から3000万円まで控除できる制度のことです。
この特例を適用するためには、住まなくなってから3年が経過する日の属する年の年末までに売却する必要があります。
その間の家の用途は問われません。
非常にお得な制度ですよね。
この特例を受けるための重要な要件は、売却した不動産が居住用不動産であるかどうかです。
親から相続した不動産である場合、相続後に相続人が全く住んでおらず、空き家状態であった場合には適用できません。
最後に、相続した空き家を譲渡した場合の3000万円控除です。
被相続人が1人で住んでいた建物及び敷地を相続し、それらを相続後に売却した場合、要件を満たしたら譲渡所得から3000万円まで控除してもらえます。
例えば、空き家を耐震リフォームしても取り壊して更地にしても、特例を利用できるというイメージです。
なお、この特例の適用を受けるには、複数の要件を満たす必要があるので確認しておきましょう。
以上が、相続した家を売る時に利用できる特別控除についてでした。
何かご質問や疑問点等がございましたら、当社にお気軽にご相談ください。
全力でサポートさせていただきます。
□まとめ
今回は、相続した家を売る時にかかる税金についてと、相続した家を売る時に利用できる特別控除についてご紹介しました。
登録免許税、相続税、譲渡所得税と住民税、印紙税が課せられるので、どのような税金があるかを把握しておきましょう。
また、その時にこの記事がお客様のお役に立ちましたら幸いです。
また、この記事でご紹介した特例を上手に利用して費用を抑えていきましょう。