空き家の固定資産税は誰が払う?空き家に必要な税金をご紹介
2022/04/17
空き家にも固定資産税はかかります。
その固定資産税は誰が払う必要があるのでしょうか。
またこの記事では、空き家に必要な税金もご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
□不動産にかかる税金は何がある?
不動産にかかる税金は、固定資産税と都市計画税です。
空き家を含めた不動産を所有していると納税義務が発生します。
固定資産税に関しては、不動産の所有者に対して必ずかかるものです。
都市計画税は、市街化区域内の不動産を所有しているとかかります。
それぞれについて詳しく解説します。
まずは、固定資産税についてです。
固定資産税の税額は、固定資産税評価額というものに1.4パーセントをかけた金額になることが基本です。
自治体によっては、少しの差があります。
固定資産税評価額は、不動産を実際に売買する時の金額ではない点に注意してください。
役所が個別で決めている金額が該当します。
実際に売ったり買ったりする時の金額である実勢価格の7割ほどになることが多いようです。
固定資産税評価額を知りたい場合は、役所にて証明書を取得することでわかるでしょう。
対象の不動産が住宅用地である場合は、住宅用地特例の軽減が受けられるため、敷地面積に応じて、土地の固定資産税が3分の1、または6分の1になります。
この特例の他にも、新築建物の軽減措置などもあります。
次に、都市計画税についてです。
都市計画税は、固定資産税に加えて、市街化区域内の土地や建物にかかるものです。
市街化区域とは、都道府県が都市計画法に基づいて「すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と指定しているものです。
対象の不動産がある場所が、市街化区域かどうかは、市区町村のホームページを見ればわかるでしょう。
都市計画税の税額は、固定資産税評価額に0.3パーセントをかけた金額になることが基本です。
これもまた、自治体によって異なります。
住宅用地の場合だと、特例の軽減が受けられるので、敷地の面積によっては3分の1、または3分の2になります。
ぜひ確認してみてください。
□空き家の固定資産税は誰が払う?
それでは、空き家の固定資産税は誰が払うのでしょうか。
空き家の固定資産税の納税義務者は、空き家の所有者です。
正確に言うと、1月1日時点での登記上の所有者と定められています。
1月1日の時点で、所有者が亡くなっている場合は、相続人に納税義務が移るので注意しましょう。
ちなみに、不動産を年の途中で売買した場合はどうするのでしょうか。
一般的なのは、登記を移転する日に応じて、売主と買主間で固定資産税の負担割合を決める方法です。
ただ、これは法律で決められているわけではありません。
慣習として、一般的になったものです。
また、空き家の固定資産税を払わなかったらどうなるのでしょうか。
固定資産税は期限までに払わなかったら、通常の税金に加えて延滞金が発生します。
固定資産税の延滞金の利率は、滞納日数によって異なります。
1ヶ月以上になると、延滞金が増え、長くなればなるほど、多くなります。
最悪の場合は、差し押さえになることもあります。
固定資産税を支払わないでいると、何度も自治体から連絡があります。
その自治体からの請求を長期間無視していると、最終的には財産を差し押さえられてしまうのです。
ここでの財産とは、預金や給与、また不動産や自動車なども含まれます。
ただ、自治体にとって差し押さえは最終手段です。
期限までに支払えず滞納することになっても、窓口に相談すれば分割で納付するなどの方法を提示してくれます。
もし固定資産税の支払いにお困りの場合は、まずは窓口に相談してみることをお勧めします。
□空き家が共有名義の場合は?
続いては、空き家が共有名義の場合についてご説明します。
まず、共有名義とは、所有者が複数人いる状態のことを指します。
所有者が複数人いる場合の固定資産税は、名義を共有する方が連帯して払うこととなるでしょう。
例えば、3人で1つの不動産を共有名義で持っていたら、3人のうちの誰でも支払いをして構わないのです。
対象の空き家を共有する3人が、誰がどのようにして固定資産税を払うか協議して決定することになります。
これは1人が代表して支払う方法です。
その他にも、持分に応じて支払額を調整することも可能でしょう。
どの方法を取るにしても、名義を共有する人同士で協議して決定する必要があります。
ただ、空き家の固定資産税の納税通知書と納付書が届くのは、共有名義の人のうち、1人だけです。
協議した内容が反映されたものや、納税額が分割された納付書などが発行されることはありませんので、気をつけてください。
□まとめ
この記事では、空き家の固定資産税について解説しました。
固定資産税は、不動産を所有している人が払う必要があります。
ただ、共有名義の場合はある程度柔軟に支払い方法が決められるでしょう。
不動産に関する悩みをお持ちの方は、お気軽に当社までご相談ください。